夜道で背後から突然抱きつかれたら??
マガジムは2019年11月27日にYouTube番組「マガジム護身術チャンネル」を立ち上げました。
このチャンネルでは万が一の危険に役立つ護身術のテクニックをご紹介していきます。
ただし護身術を使わなければならない危険な状況を自ら作らないことが、もっとも安全です。
そういった日ごろの生活の大切な心構えも、最後に必ずお伝え致しますので、毎回楽しみにしていてください。
初回はマガジムインストラクターの西尾 健と山口 正道が担当します。
テーマは「夜道で背後から突然抱きつかれたら、どうやって護身をするか??」
目次
歩きスマホは危険がいっぱい
暗くて人気のない夜道であっても、平然と歩きスマホで帰宅されている方は、決して少なくありません。
「いままで何も起きなかったから大丈夫」「うちの街は住宅街で、安全だから」
こういう考え方は、慣れからくるのでしょうか、、、。
そんな警戒心の無い意識と行動は、悪意をもった人物からすると格好のターゲットであることを、少しでも考えたことはあるのでしょうか?
意識がスマホに行っているので周囲の人の気配に気づかないうちに、突然何者かに背後から抱き着かれ、、、
持ち上げられ、
別の場所に連れていかれ、そこが複数犯のいる車の中だったことを想像してください。
複数人いて計画性のある犯行であれば、ターゲットが成人男性であっても、誘拐や拉致は可能です。
車内で叫び抵抗しても、時すでに遅しで重大事件に発展する可能性すらありえます。
背後から抱きつきで、想定しなければならないリスク
背後から抱きつかれること自体は、直接命に係るような危険とは言えません。抱きつかれたからと言って即、危害が加えられるわけではないからです。
しかし前述の例のように、その後に訪れるこそが大変危険です。
具体的には背後から抱きつかれたあとに
・地面に倒され、上から覆いかぶされる。または打撃を加えられる。
・ずるずると引きずられ、人気のない場所に連れ込まれる。
・持ち上げられ、遠い場所に連れていかれる。車に連れ込まれる。
・(駅のホームから線路や、歩道から車道など)危険な場所に突き落とされる。
などです。
こうなると突然、命の危険にかかわるようなリスクに変化することがお分かり頂けるでしょう。
知人のいたずらで背後から抱きつかれるのであればまだしも、見知らぬ他人が抱きついてきた時点で、いずれの可能性も考えられるわけであり、危険度はとても高いと考えざるを得ません。
すぐに護身に必要な行動をとらないといけません。
人気のない夜道での抱きつきは、命の危険があると思って行動する
日中、人気がある場所で何者かに抱きつかれるのと、周囲に誰もいない夜道で突然抱きつかれるのとでは、リスクが異なると考えていいでしょう。
もちろん前者であっても悪質性は高く危険なことに変わりはありませんが、後者になると目撃者がいないため、拉致や連れ去りの恐れがさらに高まります。
そうならないためにも、初動がとても大切です。早めの対処で危険をエスカレートさせないうちに解決を図ります。
持ち上げられないように、腰を落とす
まずは容易に持ち上げられないように、重心を落とします。具体的には
しっかりと両足を前後に広げ、腰を落とし、膝を曲げます。
人間の最も重いパーツである頭部が低く前方に加重されるため、それだけでも犯人はカンタンに持ち上げることができなくなります。
試しにどなたかに協力してもらい、直立している場合と重心を落とした場合、どちらが容易に持ち上げることができるか実験してみてください。
重心が落ちた相手は本当に重く感じると思います。
もし背後から抱きつかれるようなことがあれば、どういう場合であっても重心を深く落とし、素早く抵抗してください。
相手の手をコントロール
自分を襲ってくるのは犯人ですが、より厳密にいうとこの段階で最も危険なのは、犯人の手です。手こそ自分を攻撃してくる武器です。
その手を自由にさせてしまうと、犯人は違った攻撃をする可能性があります。
具体的には、手を解いて殴りかかってきたり、ヘッドロックをしてきたり。そうなると、さらに状況が悪化してしまいます。
それを防ぐため相手の手をつかんでコントロールし、手の自由を奪います。
相手の顔面に連続肘うち
腰を落としたことによって、自分と犯人の顔の間に距離ができ、犯人の顔はむき出しになります。
すかさず顔めがけて肘うちを放ちます。
犯人は肘うちを嫌がり、反射的に逆を向いてきますのでそこですかさず、逆の手でも肘うち。
左右の肘で連打をすることによって、顔面にヒットする可能性が高まります。
打撃を嫌がって犯人が手を離すようであればいいのですが、それでも離さない場合は足の甲をかかとで思いきり踏みつけます。
さらにかかとで股間を蹴り上げます。犯人が手を離したり緩めたりするまで、徹底的に攻撃をします。
犯人の手が緩み、もはや自分に抱きつくことができずその場にうずくまるようであれば、すかさず全力で逃げて下さい。
ただし、犯人が無力化していない場合は、その場から逃げ出そうとしても追いかけられ、再度捕まることがあればより危険です。
犯人がソフトになるまで追加攻撃
完全に逃げ切るためには、少しの間であったとしても相手をソフトにして(=無力化して)逃げる時間を確保しないといけません。
そのため振り向いて犯人の肩をつかみ、徹底的に急所をめがけて攻撃を加えます
具体的には最大の急所の一つである股間に対して思いきり蹴りを入れたり
みぞおちに対して膝蹴りを加えたり、
犯人の首の裏めがけて肘うちを入れたりします。いずれの箇所も自分からみて、露出された犯人の急所です。
急所とは、屈強な人物であっても鍛えることができない箇所です。
攻撃を加えられればほとんどの人が痛みからうずくまったり、息苦しくなり、動きが止まります。
それこそが護身で必要な、逃げる時間を確保するために相手をソフトにするということです。
最後は押して逃げる
ソフトになった相手を思いきり押し、その反動も使って危険なその場から逃げ去ります。
押すことで相手との距離が作れます。また、うまくいけば相手は倒れてくれるかもしれません。
全力で逃げて危険から離れ、身の安全を確保したら警察へ通報してください。
危険を避ける生活習慣を
いかがでしたでしょうか。万が一暗い夜道でこのようなことがあれば、即、護身の動作をとって下さい。
しかし何よりもまず、背後から抱きつかれるようなリスクを低減させる行動が日ごろから大切です。
歩きスマホをしていなければ、周囲の人の気配を感じて事前に犯人に気づくことができるかもしれません。
犯人の心理として、犯行が難しい相手よりカンタンな相手を狙うものです。この差だけでもターゲットになる可能性が低減します。
また仮に狙われたとしても抱きつかれる前に犯人に気づけば、大声を出したり逃げたりと、安全確保のために打てる手段が生まれます。
お分かりいただけましたでしょうか。
慣れ切った道だとしても決して油断することなく、周囲には危険が潜んでいるという認識で歩きましょう。
そして言うまでもなく、周囲への意識が遮断されるような行為、歩きスマホはやめましょう。
最後に以下よりYouTubeチャンネルの動画をご覧ください!