護身術は相手を倒すためだけではない。極意とメリットとは

護身術は相手を倒すためだけではない。極意とメリットとは

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護身術は相手を倒すためだけではない。極意とメリットとは

護身術でもっとも重要なこと


護身術というと相手を投げ飛ばしたり倒したりするイメージが一般的ですが、その定義は第三者が自分や自分の家族、財産などを狙って危害などを与えようとする場合にそこから逃れる対策や技術のことで、肉体的にも精神的にも強くなければいけません。
いきなり知らない人に喧嘩を仕掛けられそうになったら、相手が激高して興奮するのを避けるためなるべく離れるようにします。相手が攻撃をしてきた場合に色々な格闘技による防御のテクニックを使って危険から逃れるようにしますが、それは最終段階です。まず相手に自分には争う意思が無いということをアピールし、しっかりと交渉します。それでも相手が攻撃してきた場合に初めて身体を使った技で相手と接触しますが、その場から全力で離れ、逃げることが大前提です。
護身術は必ずしも相手を倒すための攻撃だけではなくて、相手との交渉や逃げることも立派な方法です。護身術は攻撃だけではありません。あくまで危険度が高い場合、正当防衛の範囲での攻撃を認めています。日本では銃を携帯するということはありませんが、銃の所持を認められている国では銃の使用を想定した護身法や自分の身の守り方など日本とは状況が異なってきます。海外では実際に銃で襲われた場合の身の守り方もありますが、日本では日ごろ持ち歩いている文房具など身近な道具を護身目的で使用する方法もあります。
身を守る術というと肉体的な部分だけに注目が集まりがちですが、精神的な部分も同じくらい重要です。強い精神力が絶体絶命の状況から逃れる手段になりえますし、女性でも強い意志を持って相手を攻防することもできます。自らが手を出すことなく相手の戦意を喪失できればそれがもっとも重要、かつ賢明な護身術であるといえます。

女性が護身術をすることのメリット


日本は一般的に安全だとされ、女性が夜一人で外を歩いても危険な目に会うことは少なく、世界的に見ても治安に優れた国といえるでしょう。日本で女性が護身術というとあまりピンとこないかもしれませんが、女性が護身術をすることのメリットはたくさんあります。
万が一襲われた時に襲われたのが男性であれば、相手と同じくらいの身長や体重である場合その場の危険から逃げ出すチャンスは高くなります。しかし女性は男性と比べると肉体的なハンデは否めません。その場合、女性側が相手の思うがままになってしまうことも考えられます。万が一という時、その場から逃れるだけの術を身につけられるよう、特別なトレーニングが必要です。
また状況の違う海外で旅行や生活をしたりするような場合、護身術で学んだ知識が危険について正しい認識を持つきっかけになります。意識しているのとしていないのとでは全く行動のあり方が違ってくるでしょう。また体格にハンデがあっても技術を身につけることで、危険に対処できるようになります。体格や体力に差があっても全身の力を効率的に使い、危険を一瞬でも取り除くことができれば逃げるチャンスが生まれます。護身術を通して身体の合理的な動きも学ぶことができます。突然危機に陥った時に普通の人ならパニックに陥りますが、これを身につけていることで反射的に身体が動くようになります。
またこういった危機を想定してトレーニングを積んでいくことで、メンタル的な部分も強くなります。メンタル的な部分が強くなれば実際の生活や仕事上でも諦めず、粘り強く対処できたりプラスの要素が強くなったりすることでしょう。トレーニングにはまた他のプラス要素もあります。筋力、持久力、瞬発力とバランスよく力がつき健康的な身体になるのはもちろん、筋肉が程よくついた美しいボディラインを手にすることもできます。また汗を大量にかくのでデトックス効果も期待できます。

護身術豆知識


護身術は日本だけではなく世界の色々な国でそれぞれの背景、状況に合わせて発展してきました。世界の様々な護身法を紹介します。
まず中国ですが、この国には独自の形で発展してきた歴史の長い術がたくさんあります。攻防はすべて円を描くような動作でまるで演舞をしているかのような術や、中国の伝統的な思想を基に発展した術もあります。ゆったりした動きの技で腰痛、リウマチや高血圧などを克服した例もあります。
イスラエルでは兵役につくという義務があり、女性でもすぐに実戦に投入されてしまいます。そのような背景から短い期間で戦いに耐えられる戦闘能力を身につける必要があり、特別に編み出された実践的な護身法があります。ベトナムにある護身術はフランスやアメリカなど諸外国に抑圧され続けた歴史背景の中で、ベトナム民族を心身共に鍛える目的で作られました。東洋の中国拳法や西洋のレスリングを融合させた合理的な技術体系で構成されており、美しい足わざが特徴です。
またロシアの術も、実践的な格闘技です。ナイフや槍、拳銃などの武器に対する攻防術が多く盛り込まれています。身体の柔らかさを生かした技が特徴です。ダンスを踊っているようなリズミカルで躍動感のある術もあります。ブラジルでは、もともと奴隷たちが練習していた格闘技と音楽、ダンスが融合して現在の形になりました。基本ステップはブラジルのダンスのステップと酷似しており、足枷をしていた奴隷がその拘束を解かれないまま鍛錬していたので、足わざが中心に発展したと言われています。
わが国の護身法ですが、世界に誇る色々な技を持った術が発展してきました。体格、体力に関係なく投げ技、固め技により相手を傷つけず制する術や、また琉球王国で発祥した技で手足を使った攻撃が特徴の護身法もあります。礼に始まり礼に終わるなど精神性を重んじる独特のスタイルで、第二次世界大戦後には世界中に広まっています。