スタッフブログ「西尾健ワークショップ「川崎での惨事で何ができたのかを考える」開催報告」

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西尾健ワークショップ「川崎での惨事で何ができたのかを考える」開催報告

Staff Blogイベント 2019.6.17

2019年6月16日(日)、西尾 健インストラクターはマガジム赤坂店にて、トレーニング参加型ワークショップ「5/28 川崎での惨事で何ができたのかを考える」を開催しました。

 

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先月の川崎で起きた事件は言うまでも無く決して起きてはならない惨事でした。

 

しかし、安全と言われている日本の、のどかな生活の一コマに、そして多くの方々の生活圏内においって、現実として発生してしまったことは事実です。

 

「もし自分がその場にいたら、どうしたのだろうか。」「何かできることはあっただろうか?」「無事に身を守ることができたのだろうか?」

 

このように自問自答された方は決して少なくないと思います。

 

 

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突然ですが、こちらは事件で凶器として用いられたものと同種の「刺身包丁」です。

 

西尾インストラクターは参加者の皆さんにしっかりと実態に向き合ってもらえるよう、あえて事件と同サイズ程度のものを用意致しました。

 

マガジムで普段トレーニングで使用しているナイフと比べても、刃渡りだけで15センチほど長く、鋭利な刃先に触れるだけでも、手はぱっくりと割れ、大けがをしてしまうような凶器です。

 

これを犯人が両手で振り回してきたことを想像するだけでも、皆、身の毛がよだち、足がすくむ思いで、言葉が出ません。

 

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あわせて、参加者の皆さんには事件の全容を伝えるニュース映像や、西尾インストラクターが実際に現場に出向いて撮影してきた動画などもご覧頂き、緊張感と緊迫感を共有しました。

 

トレーニングに移る前に、西尾インストラクターからのメッセージです。

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「見ただけでもぞっとするこの包丁を両手に持って、本気で振りかざしてくる人物の精神の異常性を考えてみて下さい。」

 

「犯人は、まともな対話や生半可な護身が通用する精神状態とは思えません。その現場に直面したら、とにかく逃げて下さい。自分の家族が一緒なら、ともに逃げ、通報することを最優先の行動としてください。それだけは心にとどめて下さい。」

 

「一方で、自分や家族が突然ターゲットとされた場合は、逃げるという選択肢自体が失われるかもしれません。」

 

「その時はほかに手はありません。ためらいは命とりです。瞬時にアグレッシブなスイッチを入れ、(誤解を恐れず言えば)相手を殺しに行くつもりで立ち向かって下さい。」

 

「相手は捨て身です。やるかやられるかの覚悟が無ければ、助かる可能性はありません。相手が物理的に動けなくならない限り、殺傷行為は止まりません。」

 

「立ち向かう以上、無傷でいられることは限りなくゼロに近いでしょう。重症、または致命傷を負う可能性が高いです。でも、できることが無いわけではありません。」

 

「今日はそれを前提に、先日の事件に近い状況を想定し、立ち向かう以外選択肢が無くなった場合、とりうる護身の方法は何かあるのか、我々指導陣も必死になって考えてきました。イスラエルの元軍人のジュリアンやその周囲の軍関係者の方とも意見を交換致しました。」

 

「今日はそれを、皆さんとトレーニングしたいと思います。」

 

「繰り返しになりますが、相手と接触を持つ以上、必ず助かる魔法のようなテクニックなどは、どこにも存在しません。トレーニングを通じて、こんな状況では自分は無力だと感じるだけの結果になるかもしれませんが、考えることを避けるよりも、はるかにベターです。」

 

「それぞれの観点から何かを持ち帰って下さることを期待しています。」

 

以下はワークショップで扱った内容です。

 

■フロントキックで距離をとる

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まずは相手が突進してきたのを、相手のリーチより長い足を使ったフロントキックで距離を作り続ける練習。一度当たっても相手は何度でも突進してきます。プレッシャーで疲労も激しい中、距離をつぶされないように蹴り続けることがいかに難しいか、冒頭から皆さんは実感します。

 

 

 

■両手で刃物を持った相手と距離を取り、正対を避けて可能であれば死角に入る

 

以下の映像の西尾インストラクターの説明をご覧ください。両刀を手にした相手との対応方法の基本的な考え方についてデモンストレーションしています。

 

 

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こんな練習を、頻繁にパートナーを変えて行っていきます。

 

 

■周囲のものをシールドや武器として積極的に使う

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両刀を振り回す相手と立ち向かうのに自分が丸腰なのは、現実的には限りなく無謀です。

 

ケイタイやカギ、ペンを投げつけて時間を稼ぐ、自分のカバンをシールドとする、ベルトを振り回しバックル部分を武器とする、催涙スプレーを持っていれば吹きかける、身近に椅子や看板などがあればシールドとするだけでなく相手を殴打する武器として使う、など。

 

丸腰は最も危険です。使える道具を積極的に使うことが助かる可能性を高めます。

 

こちらはその練習風景。

 

 

■テイクダウンの方法

可能なのであれば、相手をテイクダウンさせることで状況の悪化を防ぎます。

 

こちらも極めて難易度の高いテクニックですが、ナイフを両手に持った相手の、考え得るテイクダウン方法についてトレーニング致しました。

 

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■最後はドリルで終了

 

全参加者のうちこっそり2~3名の方にはナイフを両手に持った犯人を演じてもらい、突然どこからか犯人がアタックにきます。

 

それを周囲のものをなんでも使って、場合によってはチーム戦術で、犯人から身を守るというドリルをもって、ワークショップは終了致しました。

 

 

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ご参加下さった皆さんと記念撮影!!

 

[最後に西尾 健インストラクターより]

 

繰り返しになりますが、ほぼ絶体絶命の状況を想定したトレーニングだったのが今回のワークショップです。

 

私たちマガジムインストラクターは、そんな難しい状況であっても少しでも助かる可能性を高める方法を考え、また皆さんと一緒に考え、トレーニングする機会を創出して参りたいと思っています。

 

この機会を通じ、現実の恐ろしさを再認識されるのも経験、無力さを痛感されるのも経験です。

 

経験をせずにただ頭でっかちになって論じるだけであったり、または考えることすら避けるされるより、はるかに意味があります。

 

ただし一つ言えるのは、いずれの場合であっても必死で取り組まなければ、本気のスイッチを入れることができなければ、何の意味も持たないということです。

 

生半可に知識だけを得る一方、本当に必要な心構えが伴わないのは、状況を悪化させるといっても過言ではありません。

 

通常のクラスでも今回のようなワークショップの場でも、私はそんな思いでこれからもトレーニングをご提供し、皆さんのご期待にお応えできるようがんばって参ります。またクラスでお会いいたしましょう。

 

 

 

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